【開催報告】コッシンガー教授 特別講義シリーズを開催しました
2026.10.21
GREC
本学部において,ドイツのバンベルク大学からコッシンガー教授をお招きし,学部生・大学院生および他学科の学生を対象とした全4回の特別講義を開催いたしました。
中世ドイツ文学からメディア史,文献学の最新研究にいたるまで,多角的な視点から展開された本講義シリーズは,参加した学生たちに大きな学術的刺激を与える機会となりました。
以下,各回の様子をご紹介します。
第1回:国際的,学際的視点からのメディア史 ―ドイツと日本の絵巻物―
ドイツで進められているインターネットプロジェクトを出発点に,古代からヨーロッパ中世,さらには日本やインドまで視野を広げた多角的かつ広範なテーマについて,分かりやすくご講演いただきました。講義後,学生たちから提出されたリアクションペーパーからは,広大な視点から紐解かれる学問の面白さに触れた喜びと興奮が強く伝わってきました。
第2回:ルドルフ・フォン・エムス『善人ゲールハルト』:ドイツ語による最初の「一人称」物語(学部生対象)
コッシンガー教授ご自身が2022年に翻訳・注釈を手がけられた著書『善人ゲールハルト』をテキストに,ゼミナール形式で講義が行われました。教授と学生たちが積極的にコミュニケーションを交わすインタラクティブな授業が展開され,参加者は本場の学問を心から楽しんだ様子でした。ドイツの大学で実際に行われているようなオープンな授業スタイルに対し,学生たちは新鮮な驚きとともに親近感を抱いたようです。
第3回:『トリスタンとイゾルデ』―12世紀から20世紀までの愛の媚薬―(大学院生対象)
著名な「トリスタン伝説」の系譜を起点とし,その受容史を詳細な文献学的データに基づいて紐解く高度な講義が行われました。大学院生たちが事前に準備した質問に対し,コッシンガー教授が一つひとつ丁寧に答えていく対話スタイルが大変好評を博し,参加した大学院生の研究意欲を強く刺激する貴重な時間となりました。
第4回:書き写すこと ―オトフリート・フォン・ヴァイセンブルクからガブリエル・ザトラーまでの「コピー」実践法―
シリーズの締めくくりとなる本講演では,実際のドイツの学会で発表されるような,極めて学術的価値の高いテーマが扱われました。難解な内容でありながらも,学生向けに噛み砕いてわかりやすくレクチャーしていただき,他学科の学生や学部1年生も多数参加しました。リアクションペーパーの記述からも,学生たちが講義内容をしっかりと理解し,最先端の学術研究から大きな知的刺激を受けたことが見て取れました。
今回の特別講義シリーズは,本場の研究アプローチや授業スタイルを体感できる大変実りある機会となりました。
ご講義いただいたコッシンガー教授ならびに参加された皆様に心より感謝申し上げます。
