EU教育助成プログラム「Erasmus+KA107」に基づく教員派遣事業を実施しました
2022.11.01
GREC
EU教育助成プログラム「Erasmus+KA107」の教員交流計画に基づき、本学部社会学科の石岡丈昇教授が2022年10月13日〜10月27日の2週間、マリボル大学(スロベニア共和国)を訪問し、2回の特別講義およびゼミ指導を実施しました。また、マリボル大学リュブリャナ・キャンパス長であるAndrej Sotlar(アンドレイ・ソトラー)教授を表敬訪問し、今後の国際交流について積極的な意見交換が進められました。
特別講義では、石岡教授の専門研究であるフィリピンの都市貧困層の強制移住をめぐる事例が取り上げられました。講義後の質疑の場では、マリボル大学の学生から、スロベニアが1990年代に経験したユーゴ内戦における難民の事例との比較社会学的な論点が、提示されました。ゼミ指導では、エラスムス計画に基づいてマリボル大学に留学中の国際留学生(フィンランド、ポーランド、チェコ、イタリア、北マケドニアからの学生)の研究計画の作成に対する助言がおこなわれました。
また、石岡教授は、マリボル大学の受入教員であるAleš Bučar Ručman(アレス・ブチャ・ルチマン)准教授と共に、ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボを訪れ、中東からヨーロッパへと移動する難民や移民の人びとを支援する現地NGOで聞き取り調査をおこないました。また、国連難民高等弁務官(UNHCR)および国際移住機関(IOM)のサラエボ事務所を訪問し、機関調査も実施しました。
日本大学文理学部とマリボル大学では「Erasmus+KA107」に基づき、本年6月にマリボル大学からAleš Bučar Ručman准教授が本学部を訪問し、講義と研究指導をおこないました(参照:https://chs.nihon-u.ac.jp/information/shomu/2022/06/08/8391/)。今回は、それに続く形で、本学からマリボル大学への教員派遣がおこなわれたことになります。
今後は、教員交流事業だけでなく、学生交流事業が実施されることになっています。2023年には本学部の学生が奨学金付き(航空費用および滞在費用)でマリボル大学に2〜3ヶ月滞在し、現地で学習することになっており、さらなる国際交流の発展が期待されています。
表敬訪問の様子(2022年10月19日左からアレス・ブチャ・ルチマン准教授、アンドレイ・ソトラー教授、石岡丈昇教授)
特別講義の様子(2022年10月18日)